Aug.2, 2022
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難病の潰瘍性大腸炎について、抗酸化作用があるシリコン製剤をマウスに投与したところ、炎症を抑える効果が見られたと大阪大などの研究グループが発表した。今回の研究では、症状に伴う不快感などの神経症状も緩和していたという。
潰瘍性大腸炎は血便を伴う下痢や腹痛を起こし、良くなったり悪くなったりを繰り返す。国内に22万人以上の患者がいると推計される。薬で炎症を抑える治療があるが、3~4割の患者は治りにくい潰瘍ができ、症状が長引く。
研究グループは、活性酸素によって引き起こされる酸化ストレスが発症原因の一つになっているという先行研究に着目した。
グループが開発したシリコン製剤は、中性に近い水と反応し、有害な活性酸素を除去する水素を発生する。このシリコン製剤をマウスに経口で投与したところ、特に大腸で水素が持続的に発生し、投与しなかったマウスに比べ、炎症抑制が見られた。
研究グループの小山佳久助教(神経解剖学)は「副作用の報告がない水素を介して作用するシリコン製剤は、症状緩和を維持できる新たな治療薬候補として期待できる」としている。
研究成果は6月、国際科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。【菅沼舞】
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